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国宝釈迦如来坐像他10件 文化財美術工芸品保存活用整備事業 大本山室生寺 寳物殿

公開収蔵庫1([国宝]木造十一面観音菩薩立像、国宝木造釈迦如来坐像、[重要]文化財木造地蔵菩薩立像、木造十二神将立像等)撮影/三好和義

公開収蔵庫2([重文]両部大檀具、両界曼荼羅等)撮影/三好和義

施設外観(参道に沿って手前に納経所・トイレ棟、奥に収蔵棟を配置)

施設概要

国宝釈迦如来坐像や両部大檀具をはじめとした大本室生寺伝来の貴重な宝物を納める宝物殿。東日本大震災を契機に設置検討が開始され、文化庁、奈良県、宇陀市の助成を受け整備を推進。設計段階においては、文化財を安全かつ安定的に保管することを第一義の目的としながら、起伏のある境内地のお堂を十分に参拝できない方々にも収蔵されるお像や文化財の拝観ができることが求められました。
収蔵される寺宝をしっかりと未来へ守り、かつその価値を魅力的に伝える「守りながら魅せる」公開活用型収蔵庫として、保存と公開の「両立と継続」を高い次元で実現しながら、そこにしかない特徴的な空間を創出しています。
付帯事業として手前にある納経所・トイレ棟も含め一体的に設計を行っています。

施設の技術的な特徴

  • 文化庁国庫補助収蔵庫の新しい整備基準※を満たす次世代型収蔵庫。
    ※「文化財(美術工芸品)保存施設、保存活用施設 設置・管理ハンドブック/平成27年 文化庁」
  • 透過性の高い大判ガラス間仕切で収蔵庫そのものを公開する方式により、お像や寺宝を広く安定した環境で守りながら、免振ステージや照明計画等の工夫により高い鑑賞性を確保。
    公開型収蔵庫として収蔵行為そのものも可視化した特徴的な空間を創出。
  • 建築本体で十分な断熱性・気密性・調湿性等を備えた計画により、24時恒温恒湿空調設備に頼らずランニングコストを抑えると共に災害強い施設を実現。文化財と施設の維持管理にかかる持続可能性にも配慮。
所 在 地
奈良県宇陀市
事業主体
宗教法人 室生寺
事業年度
平成27年度~令和元年度
完工年月
平成31年3月
延床面積
収蔵庫:376.59㎡ 納経所・トイレ棟:113.40㎡
受託業務
建築設計・監理(収蔵・展示設備含む)