青都とばミュージアム

鳥羽みなとまち文学館。江戸川乱歩の世界観を重視して空間を整備

古民家を改修した交流施設「古民家 海女の家 五左屋(ござや)」ショップ、展示コーナー、ライブラリー、休憩コーナー、和室、台所を備える

街路整備(左:屋号をデザインしたオリジナル提灯、右:伝統のマークを用いた石いかり)

左:プロジェクトのポスターのデザイン。事業コンセプトからビジュアルデザインまでトータルでサポート
右上:シンボルマーク、ロゴタイプデザイン、右下:オリジナルグッズのパッケージデザイン

撮影者:丹青研究所

施設概要

三重県鳥羽市では、商工会議所を中心に、住民による研究会活動を通じて新たな魅力づくりに取り組んでいます。地域の自然・歴史・民俗などを探求し、失われた文化の再現や古民家の保存活用、港町としての景観形成などを推進しています。
平成14年夏、乱歩や夢二と親交の深い岩田準一氏の旧居を保存・活用した「鳥羽みなとまち文学館」が開館しました。さらに、駅からのルート上においてサイン及び街路景観整備等を継続的に行っています。
また、海女が多く暮らす南鳥羽エリア(相差地区)では、海女をテーマにしたまちづくりに取り組んでいます。海女のしごとや漁具などを紹介する資料館の整備、かつて海女の信仰を集めた「石神さん」の復元整備、古民家を活用した物販・休憩施設「古民家海女の家五左屋」の整備、「海女小屋」での飲食サービスの提供、海女が潜水に使用した「石いかり」や地域の各家に伝わる屋号をモチーフにした提灯による街路景観整備などを行っています。
 

業務を進めるにあたって・・

「地域まるごと博物館」として、一定の広さのエリアについて長期事業として展開されているプロジェクト。
永年に渡って地域に入り込み、住民とともに地域独自のテーマ、コンセプトを確立し、空間デザインの構築、整備につなげることを重視しました。
個々の取り組みは「そのときにできること」であっても、大きな計画に基づいて展開されているため、一つひとつの成果が重なったとき、大きな世界観の表現につながっています。地域住民の誇りの醸成とともに、観光活性化に結びついています。

所 在 地
三重県鳥羽市
事業主体
鳥羽商工会議所
事業年度
平成11~23年度
開館年月
平成25年10月
受託業務
構想調査/構想・計画、鳥羽みなとまち文学館展示設計、
 相差海女文化資料館展示設計備品等制作、相差地区オリジナルグッズ企画、
 相差地区まちなみ整備、青都とばホームページ制作、古民家海女の家整備デザイン、
 伊勢志摩鳥羽・小浜湾岸景観演出、古民家海女の家整備、
 鳥羽エコミュージアム事業10ヶ年計画策定、
 御食国答志島が再現する天平の料理を食す旅調査研究プロジェクト